「写真管理基準(案)」の提出頻度ってなに?
国土交通省の「デジタル写真管理情報基準(案)」の改定により、必須記入項目となった「提出頻度写真」(図1)。原本には、「『写真管理基準(案)』の提出頻度に基づく写真である場合、『1』を記入する。それ以外の場合は『0』を記入する」と書いてあります。・・・「写真管理基準(案)」!? 工事写真初心者の小山には聞き
なれない言葉。調べてみたところ、「写真管理基準(案)」は、旧建設省が銀塩カメラで紙媒体提出用に定めたものでした。「写真管理基準(案)」の詳細について、「国土交通省 電子納品要領・基準」サイトに問い合わせたところ、次のような回答をいただきました。「『写真管理基準(案)』および、撮影箇所一覧表は、PDF版として各地方整備局のホームページで公開しています。取得する場合、各地方整備局のホームページ(共通仕様書など)をご覧ください」
そこで、関東地方整備局「土木写真管理基準(平成19年4月改定)」の「撮影個所一覧表」などを見ると、区分や工種に応じて、「提出頻度写真」や「撮影頻度写真」が決められているのがわかります(図2)。なるほど。この“基準”に沿って、「提出頻度写真」を見極めればOKなのですね。
図1 デジタル写真管理情報基準(案)~国交省新基準案~

図2 写真管理基準(案)~関東地方整備局~

電子納品に必要な工事写真は?
「提出頻度写真」の意味はわかりました。でも、実際に電子納品をする際、どの写真を提出すればいいのでしょうか。答えは、「代表写真」、「提出頻度写真」、「撮影頻度写真」の3項目です。
銀塩写真(「写真管理基準(案)」)と、デジカメ写真(「デジタル写真管理情報基準(案)」)の提出方法を比較すると、下記のようになります(図3)。これまで銀塩時はネガで提出していた「撮影頻度写真」も、改定後は台帳に載せなければなりません。この「撮影頻度写真」は、「提出頻度写真」と区別することで明確化されます。つまり、「デジタル写真管理情報基準(案)」の写真管理項目(図1)に記されているように、提出頻度写真項目で「1」と記した写真は、「提出頻度写真」。ここで「0」と記した写真が「撮影頻度写真」として割り当てられるのです(図4)。
図3 銀塩写真とデジタル写真の比較

図4 提出頻度写真と撮影頻度写真の記入例

参照URL
・デジタル写真情報管理基準(案) (電子納品)
国土交通省 CALS/EC 国土交通省 電子納品要領・基準
・電子納品に関する要網・基準(CALS/EC Q&A)
デジタル写真情報管理基準案についてのQ&A
・写真管理基準(案) (撮影頻度、提出頻度、代表写真)
関東地方整備局 土木工事写真管理基準